[レポート]第5回横浜野菜スープコンテスト
地場野菜のおいしさスープで表現


2月20日、みんなのキッチンで最終選考が行われた「横浜野菜を使って体にいいスープコンテスト」。5回の節目で食のプロの審査員として新たに農家の方を招き、野菜の作り手と使い手がいっそうつながる場に。地産地消をテーマにしたコンテストの様子をレポートします。

2016.3.8

ひと皿に込めた思いをアピール

最終選考には、書類審査とインターネット投票を勝ち抜いた4組が登場しました。食のプロの審査員4人のほか、協賛企業などの審査員、一般の見学者がスープを試飲して票を投じ、受賞作を決めます。
高揚感のある雰囲気の中、コンテストがスタート。1組ずつ、審査員の前でプレゼンテーションしました。持ち時間は5分。レシピ考案までのストーリーやレシピのポイントなど、それぞれの思いをアピール。熱々のスープをその場で盛り付け、審査員が試食しました。

スープ審査

審査は真剣そのもの。五感を働かせてスープを味わう審査員たち

素材のうまみを凝縮したスープに栄冠

「横浜野菜」を銘打ったコンテストだけに、野菜への思い入れを感じさせるレシピばかり。中でも、大賞に選ばれた作品は、調味料を抑え、野菜そのものの味をと引き出していました。
横浜大賞の遊民さんは、日ごろから直売所に足を運ぶ野菜の目利きです。サトイモ、エリンギ、カブ、カリフラワーを「重ね煮」という手法で調理し、水や油は使わずに塩だけで味付け。ミキサーは粗めにし、あえて食感を残しました。「素材のうまみを凝縮し、歯ごたえで“野菜の肌触り”も残り、感動した」と審査員で農家の加藤之弘さんが賛辞を贈りました。
「スープの味を引き出してくれた横浜野菜に感謝したいです」。遊民さんはそう喜びを表現しました。

遊民さん

白い冷製スープで横浜大賞を受賞した遊民さん

みんなのスープ大賞の西頭雅子さんは、1年前から畑で野菜作りに挑戦中しているそうです。スープに使った横浜野菜は、白菜、カブ、大根とポピュラーなものばかり。豆乳と卵を使った豆乳豆腐をスープに組み合わせ、一皿で何度でも違う味を楽しめる工夫をしました。一度にたくさんとれる野菜を生かす日ごろの知恵が作品に表れていました。受賞後のステージで「家族と友人に感謝したいです」と晴れやかな笑顔で語りました。アシスタントとして名古屋から駆け付けた友人と喜びを分かち合っていました。

西頭さん

豆乳豆腐を混ぜて楽しめる作品でみんなのスープ大賞に選ばれた西頭さん

惜しくも大賞を逃した作品も、審査員から高く評価されました。SWEET*HUGさんは、カブをベースに、塩と醤油の2種類の麹で味付けしたスープで最終選考に。温かい牛乳を泡立てたフォームドミルクのトッピングで、見た目の美しさも光りました。審査委員長の霧笛楼総料理長、今平茂さんは、「カブの甘味がしっかり出ていて、少量の茎と葉のバランスもよかった。小さいお子さんから年配の方まで笑顔でいただけるスープ」と賛辞を贈りました。

SWEET*HUGさん

見た目のおいしさにもこだわったSWEET*HUGさん

横浜野菜を意識するきっかけになったという若き挑戦者も。カブの実と葉で2色のスープをつくり上げた20歳の相澤恵さんです。大学と専門学校のダブルスクールでフードコーディネーターの夢を追いかけています。コンテストへの挑戦を機に直売所を初めて訪れ、「農家の方の気持ちを思い、丸ごと野菜を使いました」と作品を紹介。今平さんは「思いがこもった素晴らしいスープ。横浜の将来が楽しみ」と今後の活躍に期待を寄せていました。

相澤さん

大学の友人とともにフレッシュなプレゼンテーションをした相澤さん

横浜野菜の生産者囲み交流

コンテスト終了後は、初の企画として審査員で農家の加藤さんを囲み、食のプロや出場者、見学者たちが横浜野菜について語り合いました。

選考会だけで終わらないのがスープコンテスト。最終選考に残った3点のスープが、調理デモやスープカフェで味わえます。食のプロが絶賛したスープぜひお試しを。

野菜直売

会場では加藤さんの野菜直売会が。まるまるとしたブロッコリーが話題に

受賞者のスープイベント

横浜大賞の遊民さんのスープデモ

日時:2016年3月31日(木)11:00~ 12:30~ ※各回同じ内容です
会場:LIXIL横浜港北ショールーム(横浜市都筑区中川中央2-5-18)横浜市営地下鉄センター南駅から徒歩5分
参加費:300円(レシピ付き)、予約制
問・申込み:みんなのキッチン編集部 TEL:045-944-1714(平日10~18時受付)
詳細:http://www.dassama.com/das/?p=15605

みんなのスープ大賞の西頭さんのランチ

日時:2016年4月11日(月)11:30~14:00
会場:みんなのキッチン(横浜市都筑区茅ヶ崎中央36-5
エルドラード横浜2F)横浜市営地下鉄センター南駅から徒歩4分
ランチ代:900円(レシピ付き)、予約優先
問・申込み:みんなのキッチン編集部 TEL:045-944-1714(平日10~18時受付)
詳細:http://www.dassama.com/das/?p=15609

◇シェアリーカフェにて、ベスト4入りのスープが期間限定販売されます。
期間:3/21~3/27 11時~15時
場所:シェアリーカフェ(横浜市営地下鉄中川駅2分・ハウスクエア横浜内)
相澤恵さんの「まるごとかぶの玄米ポタージュ」 ベーグル付き 600円

今回のスープコンテストで書類審査を通過した10選のレシピはこちらでご覧いただけます。⇒