農業女子 vol.1 手作りマスコットで農園盛り上げ
マルイファーム 石川弥生さん


キラリと輝く感性で地域の農業を盛り上げる“農woman”を取材!

2015.10.8

さわやかな笑顔でお客さんをお出迎え

白いイチジクに白ナス、丸いオクラ・・・。横浜市都筑区東方町の農産物直売所「マルイファーム」には、食卓でおなじみの野菜に加え、新顔野菜も顔をそろえます。

週3日の営業時間内には、常連客が次々とやって来きます。ボランティアと一緒に直売所を切り盛りするのが、石川さん。畑で作る野菜は年間約60品目にのぼります。常連客の声を生かし、ユニークな野菜にも挑戦しています。「珍しいけど、おいしくて調理しやすいこと」が野菜作りのポイントと言います。
作業着をおしゃれに着こなし、輝くような笑顔でてきぱきと接客する姿が印象的です。

農業女子vol.1_01

手作りの農園マスコット「はまベリーちゃん」を手にする石川さん。「恵まれた環境で農業ができて幸せ」と話します。

20代半ばで思いがけず就農。不安だらけのスタート

母を亡くしたことと父の闘病が重なり、3人姉妹の長女が2009年に家業を継ぐことに。
当時は24歳の会社員。両親からは「好きなことをしてていいよ」と言われていたこともあり、自分が農業を継ぐとは思ってもみなかったそうです。
「農業は男の仕事、というイメージがあり、不安も大きかったです。まずは農業を好きになろうと目の前のことにがむしゃらに取り組みました」と振り返ります。

ちょうどそのころ、家業はそれまでの市場出荷中心の農業から、ブルーベリー狩りの観光農園と多品目の農産物直売所へとシフトしました。慣れない力仕事に、体じゅうが悲鳴を上げる毎日。そんな中で支えになったのが、直売所でお客さんからの「おいしかった」のひと言だったそうです。
「農業をやってよかった」と思えた瞬間でした。

農園を訪れる子どもたちのために

「地域の人たちに農業を身近に感じてほしい」というのが、就農してからの思いです。
まずは、観光農園を知ってもらうため、独学でホームページを立ち上げました。ブログやフェイスブックでの情報発信にも取り組み、直売所や畑の様子などを紹介しています。ジュニア野菜ソムリエの資格を生かし、旬の野菜や果物を使ったレシピも掲載。「旬の野菜を毎日の食卓に出してほしい」と、手軽にできる調理法にこだわっています。

ブルーベリーをキャラクターにしたマスコット「はまベリーちゃん」は、農園の訪れる子どもたちのために作っったそうです。丘の上の畑とは別に直売所の裏に畑を確保し、農作物が育つ様子を来店客に見てもらっています。

ishikawa_02

直売所には収穫したての野菜や果物が。手描きのポップで品種や調理法を紹介しています。

就農してから6年。直売所と観光農園との相乗効果が生まれています。直売所に野菜を買いに訪れたお客さんがブルーベリー狩りに興味を持ったりと、その逆があったりと、両方が軌道に乗ってきました。この夏のブルーベリー狩りには、連日大勢の親子連れらでにぎわいました。直売所では、旬の野菜を手にしたお客さんと、世間話に花を咲かせています。

「フルーツ狩りに来た方に、採れたての野菜や果実を使った飲み物やデザートを出してみたい」。夢を語る瞳が輝いています。

マルイファーム

住所:都筑区東方町991
TEL:090-3227-2035
営業日:月・水・土 14:00~16:30

HP:http://www.maruifarm.jp/
Blog:るいの農園ファーム@マルイファーム 
Facebook:https://www.facebook.com/maruifarm